「成績順に上から均等に分けるだけでは、絶対にクラスは崩壊します」。ある公立校のベテラン教員は率直に明かす。テストの点数や運動能力の平準化はもちろん基礎的な前提だが、それ以上に重視されるのが「特殊技能」と「人間関係の相性」だ。
代表的な例が、合唱コンクールや音楽発表会で欠かせない「ピアノ伴奏ができる生徒」の分散配置である。各クラスに最低1〜2名は鍵盤演奏を担える生徒を確保しなければ、行事の運営そのものが成り立たなくなる。さらに、リーダーシップを発揮できる児童、活発すぎて衝突しやすい組み合わせ、不登校傾向にある生徒への配慮など、項目は多岐にわたる。児童心理学の知見を取り入れ、相性の悪い組み合わせを徹底的に引き離す作業は「ブラックリスト照合」とも呼ばれ、深夜まで及ぶ作業の主たる原因となっている。