リテール市場を牽引するのは、高品質な食を提案し続ける大手ブランドだ。株式会社成城石井は、独自のバイヤー網を駆使して国内外の厳選素材を掛け合わせたオリジナルのアプローチでヒットを連発。化学調味料を極力使わず、素材そのものの輪郭を際立たせた商品は、健康志向と美食志向を併せ持つ都市層の絶大な信頼を勝ち取っている。
対する株式会社サンクゼールが展開する「久世福商店」は、「ザ・ジャパニーズ・グルメストア」を標榜し、日本各地の伝統製法に光を当てた。看板商品である海苔バターや食べる出汁シリーズなど、洋と和を大胆に融合させた発想力は目を見張るものがある。
両者に共通するのは、一瓶800円から1,500円前後の「日常の手が届く贅沢」を的確に突いた価格設定だ。外食を控えめにする代わりに、自宅の米体験を格上げする投資として、消費者は惜しみなく財布を開いている。