日報問題と並び、稲田氏の進退を決定づけたのが相次ぐ発言トラブルでした。特に世論の猛反発を招いたのが、2017年6月27日に行われた東京都議会議員選挙の自民党候補応援演説での一節です。
「防衛省・自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と発言したことは、自衛隊法第61条に定められた「隊員の政治的行為の制限」や公選法に抵触する重大な失言とみなされました。自衛隊の政治的中立性を大臣自らが公然と否定した形となり、野党のみならず与党内からも「シビリアンコントロールを理解していない」と厳しい批判を浴び、即日発言を撤回する事態に追い込まれました。
さらに、森友学園を巡る国会質疑において「籠池氏の訴訟代理人弁護士を務めたことはない」と答弁した翌日、過去の裁判記録から法廷に立っていた証拠が提示され、答弁修正を余儀なくされるなど、法曹資格保持者としての信憑性にも疑問符がつく場面が続きました。