ネット上の掲示板やSNSでは、「『この世の果て』は永久封印され、二度と観る手段がない」という言説がまことしやかに語られることがあります。しかし、この言説には明確な事実誤認が含まれています。
確かに本作は、ポニーキャニオン等からVHS(ビデオテープ)全4巻が発売された後、一度も公式にDVD化・Blu-ray化されていません。大手通販サイトや中古市場では当時のVHSが高額で取引されており、実質的にパッケージメディアとしては入手困難な廃盤状態が続いています。パッケージ化が見送られ続けた背景には、制作サイドによる過激表現の自主規制判断や、当時のセルビデオからDVDへの移行期における需要予測のズレがありました。
しかし、映像配信の時代を迎えた現在、状況は一変しています。フジテレビの公式動画配信サービスであるFOD(FODプレミアム)において、本作は正規デジタルアーカイブとして全話ラインナップされています。つまり、「地上波では二度と流せない」のは事実ですが、「作品そのものが闇に葬られた」わけではありません。ただし、配信されているエピソードも最終回を含めて約46分の枠に再構成されたバージョンとなっており、本放送当時のノーカット完全版を鑑賞することは依然として極めて難易度が高いのが実情です。