2014年、大学を卒業した大重麻衣は広島ホームテレビに入社した。テレビ朝日系列 (ANN)に属する同局で、彼女が頭角を現すのに時間はかからなかった。親しみやすい人柄と安定したアナウンス力で瞬く間に看板アナウンサーとしての階段を駆け上がっていったのだ。
なかでも彼女の知名度を全国区へ押し上げたのが、カルト的な人気を誇った『恋とか愛とか(仮)』通称「コイカリ」だ。視聴者から寄せられた生々しい恋愛体験談をドラマ化し、スタジオで赤裸々に議論するこの情報バラエティ番組で、彼女は見事なファシリテーションを見せた。過激なテーマにも臆せず、等身大のリアクションを返す姿はお茶の間の共感を呼び、深夜帯のローカル番組でありながら異例の全国ネット展開やイベント開催へと発展していった。
さらに夕方の看板情報番組『みみよりライブ 5up!』ではメインキャスターを務め、広島の「顔」として確固たる地位を築いた。ジャーナリズムの現場からバラエティのひな壇まで、硬軟自在に対応する柔軟性は、この時代に培われたものだ。