オープン型MRIが多くの受診者に選ばれる最大の理由は、「圧倒的な心理的開放感」にあります。従来のトンネル型MRIは、内径60〜70cmほどの細長い筒状空間に体を固定され、頭部検査ではフェイスマスクのような器具で視界がほぼ塞がれます。健常者であっても息苦しさを覚える環境であり、閉所恐怖症の方であれば激しい動悸や呼吸困難を引き起こすケースも珍しくありません。
対してオープン型MRIは、上下のプレートで挟み込むような構造を採用しており、左右や後方が大きく開けています。検査中も外の景色や室内の照明が目に入り、医師や放射線技師、付き添いの家族の顔が見えるため、拘束感が劇的に軽減されます。小児の検査において保護者が手を握ったまま受診できる点も、オープンタイプならではの大きな利点です。
さらに見逃せないのが「騒音の大幅な抑制」です。トンネル型MRIでは100〜120デシベル(飛行機のエンジン音やガード下に匹敵)に達する激しい打撃音が発生しますが、オープン型MRIは構造上、音の反響が少なく、音の大きさは65〜80デシベル程度(一般的な会話〜掃除機の音レベル)まで低減されます。耳栓なしでも会話ができる静音設計となっており、聴覚過敏や音に対する恐怖心が強いパニック障害の患者でも安心して横たわっていられます。