1970年、少年マンガ誌の枠を軽々と飛び越えて世間を挑発していた永井豪の怪作『ハレンチ学園』を、日活が実写映画化へと踏み切った。当時、大人たちが眉をひそめPTAが激怒の声をあげるなか、映画館には熱狂的な若者たちが押し寄せた。その台風の目となったのが、主人公の十兵衛こと柳生みつ子を演じた児島美ゆきである。
ミニスカートにアイパッチという破天荒なビジュアルを完璧に着こなし、竹刀を振り回して大人たちを痛快になぎ倒す。お色気コメディというジャンルの枠に収まらない彼女の圧倒的な生命力は、理屈抜きのパワーで日本映画界に風穴を開けた。批判の嵐にさらされながらも、スクリーンの中で屈託なく笑う少女の姿に、当時の若者たちは抑圧からの解放を見ていたのだ。