2018年2月に惜しまれつつ84年の歴史に幕を閉じた伝説の劇場跡地は、2026年の現在、どのような姿を見せているのだろうか。かつて熱狂的な映画ファンで埋め尽くされた有楽町マリオンの9階フロアは、最先端のコニカミノルタプラネタリウムTOKYOや多目的エンターテインメント空間へと完全に生まれ変わり、新たなカルチャーの発信拠点として賑わいを見せている。
映画館としての物理的な役目は終えたものの、この場所が纏う特別な空気感は失われていない。館内の各所に配されたデザインや空間の雰囲気には、往年の映画文化への敬意が密やかに表現されている。通りを行き交う人々のなかには、今もふと足を止め、かつて大スクリーンを見上げた日々を懐かしむ姿が散見される。空間の用途は変われど、人が集い、物語に胸を躍らせるという本質は脈々と受け継がれているのだ。