どれほど丁寧にストレッチを行っても、その後の就寝姿勢が崩れていては、6〜8時間におよぶ睡眠時間中に神経圧迫が繰り返され、朝起きた時の耐え難いこわばりに逆戻りしてしまいます。坐骨神経痛に苦しむ夜を乗り切るためには、寝具と骨盤のアライメント(配列)をコントロールするポジショニング技術が欠かせません。
仰向けで寝る場合は、必ず「膝の下に丸めたバスタオルやクッション」を入れてください。膝が約15〜20度曲がった状態を保つことで、骨盤が前傾するのを物理的に防ぎ、腸腰筋の突っ張りが消えて坐骨神経の走行ラインが完全にたわみます。これだけで夜間の引きつり感は大幅に軽減されます。
一方、横向き(側臥位)で眠りたい場合は、「痛む側を上」にし、両膝の間に厚めのクッションや枕を挟むのが絶対原則です。クッションを挟まないと上の足がベッド側に落ち込み、骨盤が内側にねじれてしまいます。この骨盤のねじれこそが、梨状筋を限界まで引き延ばして坐骨神経を真上から押し潰す元凶です。敷布団についても、体が沈み込みすぎる低反発マットレスは腰椎の屈曲を助長するため避け、体圧分散性に優れた適度な硬さ(高反発ウレタンやポケットコイル)を選択することが、神経痛ケアのインフラとして不可欠です。