三熊山の頂にそびえ立つ洲本城は、石垣の美しさで全国の城郭ファンを魅了する歴史遺産だ。山上に残る「登り石垣」は全国的にも極めて珍しく、戦国時代の緊迫感を今に伝えている。天守台からの眺望は息をのむほど美しく、眼下に広がる洲本市街と紀淡海峡の大パノラマを一望できる最高のロケーションだ。
歴史の深みに加え、この地は昭和の音楽史を彩った偉大な作詞家・阿久悠氏が多感な青春時代を過ごした場所でもある。市内のゆかりの地には記念碑が刻まれ、彼の言葉が持つ情熱と叙情性は、街の歴史的佇まいと見事に調和している。歴史浪漫と昭和歌謡の美学が交錯する文化的奥行きこそ、洲本が持つ隠れた魅力の最たるものと言えるだろう。