公用車事故の損害賠償と責任の所在|個人負担か自治体か最新基準

公用車事故の損害賠償と責任の所在|個人負担か自治体か最新基準

公用車事故の損害賠償と責任の所在|個人負担か自治体か最新基準に関する主要なデータを詳しく解説いたします。

公務員が公務の執行中に公用車で交通事故を起こした場合、被害者に対する損害賠償責任の所在は国家賠償法第1条第1項によって明確に定められています。民法上の不法行為責任(民法709条・715条)とは異なり、被害者保護と行政の円滑な執行を両立させるための特殊な法的枠組みが敷かれています。

最高裁判所の確立した判例(最判昭和30年4月19日など)に基づき、公務員が職務を行うについて故意または過失によって他人に損害を与えた場合、賠償責任を負うのは「国または公共団体(自治体)」であり、運転手個人は被害者に対して直接の賠償責任を負わないとされています。したがって、交差点での出合頭の衝突や公用車による追突事故であっても、業務中であれば第一義的な賠償義務者は自治体となります。

ただし、これは「公務員が無傷で済む」ことを意味しません。対外的な示談交渉や賠償金支払いは自治体(および加入する全国自治協会等の自動車共済・任意保険)が行いますが、事故原因の悪質性に応じて、自治体から運転手に対する金銭請求(求償)や身分上のペナルティが課される構造になっています。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。