「秘宝館=過激なポルノ施設」というイメージを抱く人が少なくありませんが、実際の展示内容の正体は、性的な刺激というよりも「ユーモア、パロディ、キッチュ(悪趣味の美学)」が融合した独特のエンターテインメント空間です。
昭和の職人たちが手掛けた展示物は、以下のような多彩なバリエーションで構成されていました。
- からくり人形・機械仕掛けのジオラマ:ボタンを押すと障子が開き、男女の人形が奇妙な動きを見せるギミックや、妖怪・幽霊が衣服を脱ぎ捨てる怪奇仕掛け。
- 昔話・伝説のパロディ:「浦島太郎」の竜宮城や「一寸法師」「かぐや姫」といった古典民話を艶笑(アハハ)話にアレンジした立体パノラマ展示。
- 民俗信仰・生殖器崇拝の展示:全国の神社仏閣に伝わる男根・女陰信仰の御神体、豊穣を祈願する土着信仰のモニュメント。
- 錯視・トリックアート空間:鏡の反射を利用した女体消失マジックや、特殊レンズを覗き込む覗きからくり。
- 科学風パロディ解説板:性のメカニズムや相性を真面目なトーンで面白おかしく解説するレトロなアクリルパネル。
エロティシズムを正面から禁欲的に扱うのではなく、笑いと脱力感へと昇華させる工夫が凝らされていました。これこそが、高度経済成長期の日本人が生み出した「昭和レトロ観光文化」の真骨頂といえます。