東京五輪の主役として世界中の視線を集めたのが、競泳界の絶対的エースであるケーレブ・ドレセルでした。ドレセルは男子50m自由形、100m自由形、100mバタフライ(世界新記録)、男子4×100mフリーリレー、男子4×100mメドレーリレー(世界新記録)の出場5種目すべてで金メダルを獲得する「5冠」を達成しました。マイケル・フェルプス引退後のアメリカ競泳界に生まれた巨大な穴を、完璧なスピードと卓越した技術で埋めてみせたのです。
一方、チームスポーツで世界を震撼させたのが男子バスケットボール代表(チームUSA)でした。グレッグ・ポポビッチHCが率い、ケビン・デュラントを大黒柱に据えたチームは、予選グループ初戦で強豪フランスに76-83で敗戦。オリンピックでの連勝が25でストップし、「王者陥落」の危機が報じられました。
しかし、決勝トーナメントに入るとデュラントのリーダーシップと得点力が爆発。決勝で再び相まみえたフランスとの再戦では、デュラントがチーム最多の29得点を叩き出し、87-82で勝利。苦難を乗り越えて4大会連続16度目となる金メダルを死守しました。大会後、デュラントが手記や会見で語った「批判に晒されながらも、互いを信じ抜いて勝ち獲ったこの金メダルは格別だ」という言葉は、チームの団結力を象徴する名言として語り継がれています。
また、陸上競技ではシドニー・マクローフリンが女子400mハードルにおいて51秒46の世界新記録(当時)を樹立して金メダルを獲得。レジェンドのアリソン・フェリックスも女子400mで銅メダル、女子4×400mリレーで金メダルを獲得し、通算メダル数を「11」に伸ばしてカール・ルイスを抜く米国陸上選手歴代最多記録を打ち立てました。