キッチンの配置や建物の構造によっては、アース線が端子まで届かない場合や、そもそもコンセントに端子自体が存在しないケースがあります。こうした状況でも、決して諦めて放置してはなりません。
アース線が届かない時の延長方法
電子レンジ付属のアース線は長さ1.5メートル前後のものが多く、少し離れた冷蔵庫用のアース端子に繋ごうとすると長さが足りなくなることが頻繁にあります。この場合、ホームセンターや家電量販店で販売されている「1.25スケア(㎟)の単芯アース線(IV線)」を購入して延長します。
延長する際は、元の線と延長する線の被覆をそれぞれ15mmほど剥ぎ、芯線同士を固くねじり合わせてから、絶縁被覆付圧着スリーブを電工ペンチで圧着するのが理想的です。簡易的な作業であれば、ねじり合わせた芯線を電気絶縁用ビニールテープで下地が見えなくなるまで何重にも強固に巻き付けます。配線が床を横切る場合は、足や台車で引っ掛けて断線しないよう、配線保護モールを床に貼り付けて格納してください。
アース端子がない場合の対処法と「ビリビリガード」の活用
築年数の古い賃貸住宅では、キッチンコンセントにアース端子が設けられていない部屋が珍しくありません。壁の改修工事ができない環境において、最も現実的で実効性の高い安全策が、テンパール工業などが製造するプラグ形漏電遮断器「ビリビリガード」の導入です。
ビリビリガードは、壁の2口コンセントに直接差し込み、その上から電子レンジの電源プラグを差し込むだけで機能する保護機器です。機器内部で「行き」と「帰り」の電流バランスを常時監視し、万が一の漏電によって人体へ電気が流れ始めた瞬間(15mAの微弱電流)、わずか0.1秒以内の超高速で電気を遮断します。
注意点として、ビリビリガードは「漏電した瞬間に即座に電気を止めて感電死を防ぐ装置」であり、大地に電気を逃がすアースそのものではありません。しかし、アース端子のない部屋で感電事故や過熱火災を防ぐ防護壁としては、手軽さと高い信頼性を兼ね備えた最良の選択肢となります。