膝の滑液包炎と一口に言っても、発生する部位によって名称と症状が異なります。日頃の動作や痛む場所から状態を整理することが正確な対処の第一歩です。
膝のお皿の真正面が腫れるものは膝蓋前滑液包炎と呼ばれ、床に膝をつく作業が多い大工職人や庭師、清掃業者、あるいは柔道など畳と擦れるスポーツ選手に多発します。一方、膝の内側やや下方(脛骨の内側)が痛むものは鵞足(がそく)滑液包炎と呼ばれ、ランニングの着地衝撃や平泳ぎのキックなどで靭帯と腱が擦れることで発症します。
これらと混同されやすいのが変形性膝関節症です。変形性膝関節症は関節の「中(関節腔)」にある軟骨がすり減り、関節全体に水がたまるため膝全体が重苦しく曲がらなくなります。これに対し、滑液包炎はお皿の表面や内側の一点など「関節の外側にある特定の袋」が限局してポコッと膨らむという明確な判別点があります。