ガソリン代の高騰が続くなか、目先の給油レシートに表示される数千円の差額に惑わされがちです。ここでは客観的な数値に基づいて、年間走行距離10,000km、カタログ燃費15.0km/Lの車両をモデルケースに、経済合理性をシミュレーションします。
2026年最新ガソリン価格の推移を基準に、レギュラーを175円/L、ハイオクを186円/L(差額11円)として計算してみます。
【ケース1:ハイオク指定車にハイオクを満タン給油した場合】
・年間消費燃料:約667リットル(実燃費15.0km/Lを維持)
・年間ガソリン代:667L × 186円 = 約124,062円
【ケース2:ハイオク指定車にレギュラーを入れ続けた場合】
・実燃費低下:約8%悪化(15.0km/L → 13.8km/Lへダウン)
・年間消費燃料:約725リットル
・年間ガソリン代:725L × 175円 = 約126,875円
数値を突き合わせると衝撃的な事実が浮かび上がります。レギュラーを入れてリッター単価を11円削ったはずが、燃焼効率の低下によって消費燃料が増加し、年間のトータル燃料代はかえって約2,800円高くなるという計算が成り立ちます。さらに、点火遅角による不完全燃焼が続けば、排気バルブや触媒コンバーターへの負担が増加し、数年後に十数万円単位の部品交換やエンジン内部洗浄の費用が発生するリスクを抱え込むことになります。
「ハイオク指定車にレギュラーを入れる行為は、愛車の寿命を削りながら無駄なガソリン代を支払う最悪の選択肢」というのが、現場の整備士やエンジニアの間で一致した見解です。