バスクシャツを選ぶ上で避けて通れないのが、セントジェームス内の別モデルである「ナヴァル(NAVAL)」との相違点、そしてフランス発祥の双璧ブランド「オーシバル(ORCIVAL)」との比較です。これらを正しく理解することで、自身のワードローブに本当に必要な一着が見極められます。
まず、同ブランドの二大巨頭であるウエッソンとナヴァルの違いは、生地の組織と首元のデザインにあります。ウエッソンが目の詰まったヘビーウェイトの天竺編みで首元までボーダーが入るのに対し、ナヴァルはやや薄手のさらりとした糸を用い、首回りと肩口が無地になる「パネルボーダー」が特徴です。かつてフランス海軍の制服として採用された歴史的背景を持ち、裾にはスリットが入っているため、すっきりとした清潔感を求めるならナヴァルが有力な候補となります。
また、市場で「ギルド(GUILDO)」という名称を見かけることがありますが、これは本国フランスや並行輸入市場での商品呼称であり、日本国内正規代理店が「ウエッソン」と名付けているものと全く同一の製品です。仕様に違いはありません。
一方、ライバルとして比較されるオーシバルとの決定的な違いは編み機と生地構造にあります。オーシバルを代表するラッセル生地は、縦糸を大量に用いた特殊な編み方により、セントジェームスよりも若干薄手で通気性が良く、裾のミツバチマークが愛らしさを演出します。対してセントジェームスは、より骨太で無骨、何年洗ってもへたらない耐久力と首元のボートネックの立ち上がりの美しさに強みがあります。