大半の血管怒張は生理現象ですが、中には医療機関での速やかな診断が必要な病態も潜んでいます。単なる見た目の問題か、それとも疾患が背景にあるのかを見極めるポイントは「随伴症状の有無」です。
注意すべき代表的な疾患には以下のようなものがあります。
1. 表在性血栓性静脈炎・深部静脈血栓症
血管内にできた血栓(血の塊)によって血流が滞り、血管が赤く腫れ上がってズキズキとした痛みを伴います。触れると硬いしこりのように感じられる場合や、腕全体がむくんでいる場合は早期の治療が必要です。
2. 胸郭出口症候群
首から鎖骨、胸の筋肉の隙間を通る血管や神経が圧迫される障害です。腕を上げた際にしびれや冷感、脱力感を伴い、血行障害によって静脈が拡張することがあります。
「急に血管がボコボコと浮き出て痛む」「左右どちらか片方の腕だけが異常に腫れている」「皮膚の色が紫色に変色している」といった症状が見られる場合は、放置せずに血管外科や循環器内科を受診してください。しびれや運動障害を伴う場合は整形外科や神経内科の診断が適切です。