間質性肺炎と診断された際、多くの方が直面するのが「余命」や「進行スピード」への不安です。進行の速さは原因となる疾患タイプによって大きく異なり、数年から十数年かけて極めて緩やかに進行するタイプもあれば、月単位で急速に悪化していくケースも存在します。
最も線維化が進みやすい特発性肺線維症(IPF)の場合、適切な治療を行わずに放置した際の平均生存期間(余命)は診断から約3〜5年と報告されてきた歴史があります。しかし、この統計値はかつての治療選択肢が限られていた時代のデータも多く含んでいます。
現在は画像診断技術の進歩によって極めて初期段階での拾い上げが可能になったほか、後述する抗線維化薬の登場により、病勢の進行を遅らせて長期にわたり自立した生活を維持できる患者が着実に増えています。数字だけを見て悲観するのではなく、自身のタイプと重症度を正確に把握することが肝要です。