満70歳にしてなお現役バリバリのパフォーマンスを維持できている背景には、過去の深刻な病魔との闘いと、そこから得たストイックな自己管理哲学が存在します。
2019年2月、野口五郎は自身のブログおよび記者会見において、前年(2018年)末の定期健診で「初期の食道がん」が見つかり、内視鏡手術を受けて切除・完治していた事実を公表しました。「早期発見だったため喉の神経や発声機能への重大な影響は免れた」と明かされたものの、歌を命とするシンガーにとって喉に近い部位の手術がどれほどの精神的プレッシャーであったかは想像に難くありません。
この危機を境に、彼の健康管理に対する意識はさらに研ぎ澄まされました。2026年現在、彼が日々実践している「若さの秘訣」には明確なルーティンがあります。
- 徹底した早期スクリーニングと自己観察:がん克服以降、定期的な精密検査を欠かさず、自身の体調のわずかな変化を見逃さない予防医療を徹底。
- 毎日のギター運指による脳・神経系の活性化:複雑なスケールやコード進行を何時間も弾き続けることで、大脳と指先の神経伝達速度を若年層と同等レベルに維持。
- 独自のインナーマッスル呼吸法とストレッチ:腹圧を高めて声帯に負担をかけずに力強い声を出すため、独自の体幹トレーニングを毎朝欠かさず実施。
- 家族との温かな食生活:妻・三井ゆりが管理するバランスの良い栄養食を中心とし、暴飲暴食を避け、喉を乾燥から守る水分補給を習慣化。
「病気をしたことで、歌えること、ギターを弾けることが当たり前ではないと痛感した」と語る野口五郎。命の危機を潜り抜けた経験が、彼の歌声に過去以上の深みと迫力を与えていることは間違いありません。