Q1:FT3やFT4が正常値なら、薬を飲まずに自然治癒する可能性はありますか?
A1:原因が無痛性甲状腺炎や亜急性甲状腺炎などの「一過性の炎症」である場合、組織の修復に伴って数カ月以内にTSH値は自然と正常値に戻ります。一方、バセドウ病の超初期や甲状腺腺腫による自律分泌である場合、自然に治癒することは極めて稀であり、徐々に本格的な甲状腺機能亢進症へと移行します。自然治癒するかどうかを見極めるためにも、超音波検査と抗体検査による原因特定が先決です。
Q2:TSHだけ低い状態のとき、日常生活や食事で気をつけるべきことはありますか?
A2:昆布、ひじき、わかめなどのヨード(ヨウ素)を極端に大量摂取する生活を続けている場合は、適量に戻すことが望まれます。ただし、過剰な食事制限を自己判断で行うのは逆効果です。激しい無酸素運動や脱水を避け、水分を適切に補給してください。また、ビオチンを含む市販サプリメントを常用している場合は、次回の血液検査の前に主治医へ申告してください。
Q3:一般内科ではなく内分泌内科を受診しなければならない理由は何ですか?
A3:甲状腺疾患の鑑別には、TSH・FT3・FT4のルーチン検査だけでなく、TSH受容体抗体(TRAb/TSAb)や甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(TPOAb)の測定、高解像度カラードップラー超音波による血流評価が必須となるためです。一般内科ではこれらの精密鑑別が行えず、単なる「様子見」で数年間放置され、心房細動を発症してから手遅れになるケースが後を絶ちません。的確な診断を受けるために内分泌専門医の受診を強く推奨します。