スポーツ社会学および組織心理学の観点から高校野球強豪校を分析すると、成功を収める選手と途中でドロップアウトしてしまう選手の間には、明確な「心理的境界線(バウンダリー)」の違いが見受けられます。
九国大付属のようなハイレベルな集団では、「中学時代にチームのエースで4番だった」選手ばかりが集まります。そこでは過去の栄光が一切通用しません。親子の関係性において、保護者が子どもの競技成績に過剰同一化し、いわゆるステージママ・モンスターペアレント化して指導法に不満を漏らす家庭ほど、選手本人はプレッシャーに押し潰されやすい傾向にあります。逆に、自立した精神で指導陣のフィードバックを客観的に受け入れられる球児は、急激な成長曲線を描きます。
進路選択にあたり、九国大付属野球部への挑戦をおすすめできるタイプと、慎重に再考すべきタイプの判断基準を以下に示します。
【九国大付属をおすすめできる選手】
・自らの課題を客観的に分析し、全体練習以外の個人練習を工夫できる「自己管理能力」がある選手。
・木製バットへの移行や長打力アップなど、高校野球のその先(大学・社会人・プロ)を見据えた高い志を持っている選手。
・共同生活の中で仲間と助け合い、厳しいチーム内競争を楽しめるタフなメンタリティを備えている選手。
【進学・入部に慎重になるべき選手】
・常に指導者や親から指示されないと動けない、受動的な練習習慣が染み付いている選手。
・試合に出られない期間の挫折に弱く、ベンチワークや裏方の役割を受け入れる度量に欠ける選手。
・「名門校のユニフォームを着ること」そのものがゴールになっており、レギュラー争いの過酷さを甘く見ている選手。