プロ野球の延長は何回まで?公式戦12回と日本シリーズ無制限の真実

プロ野球の延長は何回まで?公式戦12回と日本シリーズ無制限の真実

プロ野球の延長は何回まで?公式戦12回と日本シリーズ無制限の真実についての真相をお届けします。

12回で決着がつかない場合に発生する「引き分け」は、単なる未消化の試合ではありません。NPBの順位決定方式である「勝率重視システム」において、引き分けの存在は順位争いに劇的なパラドックスをもたらします。

NPB公式戦における勝率は、以下の計算式によって算出されます。

勝率 = 勝数 ÷ (勝数 + 敗数)

決定的なポイントは、「引き分け数は計算の分母に含まれない」という点です。どれほど引き分けを重ねても分母は増えず、勝率自体が希釈されることはありません。これがシーズン終盤のペナント争いにどのような影響を及ぼすのか、以下のシミュレーションが如実に示しています。

例えば、優勝を争う2チームがシーズン終盤に以下のような成績で並んだとします。

  • Aチーム:70勝 60敗 13分け(勝率:70 ÷ 130 = .5385)
  • Bチーム:72勝 62敗 9分け(勝率:72 ÷ 134 = .5373)

勝利数だけで見ればBチームが「2勝」上回っていますが、NPBの規定ではAチームが上位(優勝)となります。Bチームが喫した「敗戦2」が分母を重く押し下げた結果です。この数学的構造があるため、首脳陣は「延長11回裏・同点の場面」で勝ち越しを狙うリスクよりも、無理な継投を避けて確実に引き分けを拾いにいく守備的采配を採ることが理論的正解となる局面が多々生じます。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。