両者の使い勝手を左右しているのが、パルプ繊維の構造と添加されている薬品の違いです。キッチンペーパーは、エンボス加工と呼ばれる立体的な凹凸を施すことで空間(空気層)を作り、油分や水分を素早く抱え込む吸水性と保水力に特化しています。また、料理用の紙には「クッキングペーパー」と呼ばれる不織布タイプも存在し、こちらはさらに繊維密度が高く、濡れても破れない性質を備えています。
一方で、ペーパータオルは濡れた手で強く擦っても破れないよう、湿潤紙力増強剤と呼ばれる樹脂成分が配合されているケースが一般的です。水に濡れた瞬間の引っ張り強度はペーパータオルのほうが勝る場面もありますが、油分を保持する能力や食材への優しさはキッチンペーパーに軍配が上がります。
なお、似た名称で店頭に並ぶ「クッキングペーパー」と一般的なロール状「キッチンペーパー」も同一ではありません。前者はレーヨンなどの不織布素材で熱や濡れに飛び抜けて強く、落としぶたや出汁こしに適しています。後者はパルプ製エンボス紙が多く、水分をサッと吸わせる日常用途に向いているという違いも押さえておきたいところです。