焼肉ホルモンとはどこの肉?部位の違いや語源の真相まで徹底解説

焼肉ホルモンとはどこの肉?部位の違いや語源の真相まで徹底解説

焼肉ホルモンとはどこの肉?部位の違いや語源の真相まで徹底解説について押さえておきたい 理由を分かりやすく解説いたします。

食肉業界の公式分類において、私たちが日常的に口にする肉は大きく2系統に分かれます。一つはロース、肩、バラ、モモなど骨格に沿って発達した筋肉組織である「精肉(正肉)」。そしてもう一つが、胃、腸、肝臓、心臓、肺といった内臓組織を総称する「内臓肉(枝肉副生物)」です。焼肉店でホルモンと呼ばれる肉の正体は、この内臓肉全般を指しています。

精肉と内臓肉の決定的な違いは、筋肉の組織構造と運動メカニズムにあります。精肉が動物の身体を動かすための「横紋筋(随意筋)」を主体としているのに対し、ホルモンの主力を占める消化管(胃や小腸・大腸)は「平滑筋(不随意筋)」で構成されています。自律神経によって24時間休みなく蠕動運動を繰り返す平滑筋は、強靭なコラーゲン線維とエラスチンが網目状に発達しており、精肉の筋線維にはない独特の弾力と強い歯ごたえを生み出します。

さらに流通現場における扱いも根本から異なります。日本食肉流通センターの公的規格において、精肉は枝肉として一定期間吊るして熟成(エイジング)させアミノ酸を増やすのに対し、内臓肉は鮮度低下が極めて速いため、屠畜直後の急速冷却と徹底した洗浄処理が命とされます。「ホルモンの味は肉屋の腕ではなく解体処理場の距離とスピードで決まる」と熟練の職人が口を揃えるのは、組織構造の違いに起因する必然的な理由があるからです。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。