ネット上には足底筋膜炎に関する様々な情報が氾濫していますが、中には回復を大幅に遅らせる危険な誤解が紛れ込んでいます。取材と医学的知見から明らかになった代表的な3つの盲点を正します。
誤解①:「冷湿布で患部をキンキンに冷やし続けるべき」の罠
激痛が走るため強い炎症が起きていると思われがちですが、足底筋膜炎の多くは活動的な急性炎症というよりも、微小断裂の修復が追いつかなくなった腱の変性(テンドノーシス)です。急性期の激しい熱感がある場合を除き、長期間にわたって冷湿布で冷やし続けると、末梢血管が収縮して血行が悪化し、腱組織の組織修復プロセスを阻害してしまいます。
誤解②:「足裏のツボ押しや青竹踏みでゴリゴリ刺激すればほぐれる」の危険性
土踏まずやかかとの違和感を解消しようと、ゴルフボールや青竹踏みで強い圧迫を加える人がいますが、これは火に油を注ぐ行為です。微小断裂を起こして脆くなっている腱膜線維に強い外的圧迫を加えると、組織が挫滅してかえって炎症を再燃させます。刺激を与えるべきは足裏ではなく、離れた位置にあるふくらはぎの筋肉です。
誤解③:「モーラステープを貼ってサンダルで出歩く」重大リスク
医療機関で頻繁に処方されるモーラステープ(ケトプロフェン)は極めて優れた鎮痛効果を持ちますが、紫外線に当たると重篤な光線過敏症(強い赤み、腫れ、水疱、色素沈着)を引き起こします。足裏に貼る場合でも、サンダルやミュールを履いて日光が当たる隙間が生じると、剥がした後であっても数週間にわたって重い皮膚炎を起こす恐れがあります。屋外活動時は日光を完全に遮断するか、ロキソニンテープなど別の薬剤を選択するのが安全です。