この事故において、もう一つの重大な盲点となったのが保育園側の登園確認と保護者への連絡体制でした。
当日、園側は男児が登園予定時刻を過ぎても来ていないことを把握していました。しかし、「保護者からの連絡がないが無断欠席だろう」「体調を崩して休んでいるのかもしれない」という現場の思い込みから、家族に対する確認の電話を入れませんでした。
もし朝の段階で「本日登園されていませんが、体調はいかがですか?」という一本の確認電話が母親や祖母に入っていれば、車内放置に気づき、命を救うことができた可能性は極めて高かったと指摘されています。以前から通達されていた「登園確認の徹底」というセーフティネットが現場で形骸化していたことが、事故を防げなかった大きな要因となりました。