売り場でスイカをポンポン叩く光景はおなじみだが、実際のところプロはどう見ているのか。青果流通業の関係者によると、音の確認は決して都市伝説ではなく、内部の密度の高さを測る理にかなった手法だという。空洞があるスイカは振動が不均一になり、音が鈍く濁るからだ。
一方で、スイカ生産者は「音だけに頼るのではなく、お尻の凹み(おへそ)の大きさも一緒に見てほしい」と語る。底にある茶色い円形の「へそ」が直径1センチ程度でキュッと引き締まっているものが食べ頃だ。大きすぎるものは熟しすぎているリスクがある。
近年は日本の農業技術が進歩し、糖度センサーによる選別も一般化した。しかし、自然の個体差を最終的に判断する人間の感覚と経験は、今なお店頭での買い出しに欠かせない技術として受け継がれている。