彼のキャリアを振り返る上で欠かせないのが、1980年代末のトレンディドラマブームだ。1988年の『君の瞳をタイホする!』で見せたスタイリッシュで軽妙な演技は、一躍彼を時代のアイコンへと押し上げた。スタイリッシュな都会の男性像を演じさせたら右に出る者はいないと讃えられた時代である。
しかし、彼は王道のハンサム俳優に留まることを拒絶した。1992年の『あなただけ見えない』では、複数の人格を持つ難役を見事に演じ分け、日本のサイコサスペンスドラマの金字塔を打ち立てた。愛らしさと狂気が同居する圧倒的な演技変容は、当時の芸能界に強烈な衝撃を与え、「異端の演技派」としての地位を不動のものにしたのだった。