ピエール・ド・クーベルタンが1914年のIOC成立20周年記念式典でこのシンボルを発表した背景には、世界規模の戦争の影が忍び寄る時代情勢があった。スポーツを通じた世界平和の実現。その理想を象徴するアイコンとして生み出されたリングは、1920年のアントワープ大会で初めて大会旗として掲揚された。
現在、国際オリンピック委員会(IOC)が定める「オリンピック憲章」においても、この五輪シンボル(オリンピックリング)の定義は厳格に守られている。憲章では、5つの輪が世界5大州の活動性と選手たちの連帯を表現していると明記されており、色ごとの地域特定を否定する本来の精神が脈々と受け継がれているのだ。