熱狂的なファンを生み出した白石和彌監督の『孤狼の血』シリーズは、昭和末期の狂騒感を暴力的なまでの色彩感覚で復活させた。本作の衣装デザインは、汗と血と煙草の匂いが漂ってくるかのような圧倒的な生々しさを誇る。
原色の柄シャツ、柄物ジャケット、サングラス、そしてくたびれた革ジャン。白石和彌はキャラクターそれぞれの欲望や執念を、スタイリッシュかつ泥臭い衣装デザインによって描き出した。ヴィンテージ素材の選定からエイジング加工に至るまで、一切の妥協を許さない制作陣の情熱が、昭和という時代の怪物たちをスクリーン上に蘇らせたのだ。