共働き世帯や単身世帯にとって最大の関門となるのが、「日中自宅にいない場合の受け取り」です。この課題を解消するためにヤクルトが長年運用しているのが、保冷受取箱不在対応です。
申し込み時に不在受取を希望すると、ヤクルトレディが無償で専用の保冷受取箱(通称・シロタ箱)を玄関先に設置してくれます。この箱には専用の高機能蓄冷材(保冷剤)が同梱されており、夏場の猛暑日であっても夕方まで製品の品質保持基準である10℃以下を維持できるよう温度設計がなされています。現場の検証データでも、直射日光を避けた日陰に設置されていれば、朝の配達から夕方の帰宅時まで適切なチルド状態が保たれることが実証されています。
ここで議論となるのが、「オートロック付きマンションの壁」です。エントランスを居住者の解錠なしに通過できない近代的な集合住宅では、玄関前に保冷箱を置くことが物理的に困難になります。この場合、主に以下の3つの対策が取られています。
第1に、マンションの「宅配ボックス」へのお届けです。あらかじめ宅配ボックスの使用許可を出しておけば、不在票を投函の上でボックス内に保冷材入りの袋や箱を預けてもらう運用が可能です。ただし、共用ボックスの占有時間が長くなるため、管理規約との兼ね合いを確認する必要があります。
第2に、管理人が常駐している物件において、巡回時間帯のみエントランスの解錠許可が出ているケースです。この場合、玄関ドア横にコンパクトな保冷バッグをワイヤーロック等で固定して設置します。
第3に、オフィスや職場への配達切り替えです。ヤクルトレディの機動力は法人オフィスにも及ぶため、「自宅は不在がちだが会社のデスクで受け取る」という選択をする利用者が都市部を中心に急増しています。