日本のテレビバラエティの歴史において、特定の言葉がこれほどまでに社会的人知を得てポジティブに変容した例は珍しい。『あざとくて何が悪いの』は、恋愛トークバラエティというジャンルを再定義しただけでなく、視聴者のコミュニケーション文化そのものを塗り替えた。
かつては裏目に出ることも多かった「計算された可愛らしさ」を、自立した大人の自己表現として肯定した意義は大きい。他者を不快にさせず、自分の魅力を最大限に引き出す技術。それは現代の複雑な人間関係を生き抜くための、しなやかな武器として受け入れられている。