2001年秋、TBSの看板ドラマ枠で幕を開けた上戸彩 金八先生 第6シリーズは、シリーズ屈指の重厚なテーマを提示しました。それが、上戸彩演じる転校生・鶴本直が抱える鶴本直 性同一性障害の葛藤です。
当時の日本において、身体の性と心の性の不一致に苦しむ当事者の声は、マスメディアで真正面から取り上げられる機会が極めて限定的でした。ドラマ内では、自らの女性としての身体に激しい違和感を抱き、胸を締め付ける晒し(さらし)を巻き、周囲との摩擦に苛まれながら孤立を深めていく直の姿が克明に描かれました。
放送開始直後から、金八先生 性同一性障害 反響は凄まじい規模に達しました。TBSへの視聴者からの反響は数千件を超え、当事者やその保護者、教育関係者からの「ようやく私たちの苦しみを代弁してくれた」「学校現場で子どもと向き合うきっかけになった」という切実な声が殺到しました。このドラマが巻き起こした社会的議論は、2003年の「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(性同一性障害特例法)」成立へ向けた世論形成にも大きな影響を与えたと、教育学・法学の専門家からも指摘されています。