法改正の動きを加速させた最大の原動力は、路上で声を上げ続ける市民運動の熱量に他ならない。ニューデリーのデモ現場では、大学生から子育て世代の親、さらには農村部の女性労働者までもが手にプラカードを掲げ、夜間の安全確保と行政の責任追及を訴えている。「法が整備されても、夜間に一人で歩けない現実は変わっていない」という現地からの悲痛な声は、単なる法改正だけでは解決できない根深い社会的病理を浮き彫りにする。
草の根の活動家たちが強く訴えているのは、法的な厳罰化と並行して進めるべきジェンダー平等と人権の確立である。女性を支配の対象とみなす封建的な意識や、被害者を責めるセカンド・レイプの風潮を社会から撲滅しない限り、真の安全は訪れない。若者世代を中心とする社会運動は、学校教育における性教育の導入やコミュニティ内での意識啓発など、草の根からの価値観の刷新を求めて拡大を続けている。