実山椒の仕込みにおいて、多くの人が最大の障壁として挙げるのが「小枝取り」の果てしない作業です。1房ずつ実の根元に付いた細い枝をちぎる作業は、指先が黒ずむうえに数時間を要することも珍しくありません。
この重労働を解決する「山椒の実の枝取りを短縮するコツ」は、「枝を取るタイミングを茹でた後に変更する」ことです。収穫直後の生の実は枝と強固に結びついていますが、熱湯をくぐらせて氷水で締めた後の実は、繊維が緩んで軸から格段に外れやすくなります。
具体的な手順は以下の通りです。まず生の状態で、手で簡単に折れる太い主軸だけを大まかに取り除きます。先端の細い小枝(1〜2ミリ程度)は実についたままの状態で、塩茹でと急冷、水さらしまで一気に完了させてしまいます。水気を切った後、清潔な布巾や厚手のキッチンペーパーの上に実を広げ、指の腹で転がすように軽くしごくだけで、細い軸がポロポロと外れていきます。
多少残ったごく細い軸は、火を通せば口当たりを損なうことはありません。「完璧に1本残らず取り除こう」と神経質にならず、8〜9割取れた段階で次の工程に進むのが、手仕事への負担を減らし毎年挫折せずに楽しむための秘訣です。