ネット上の口コミやSNS、観客への取材から見えてきたリアルな評判を検証すると、多くの人が映画館ならではのメリットに衝撃を受けていることが分かります。
「歌舞伎座の3階席からオペラグラスを覗くよりも、10倍以上役者の表情が分かる」「セリフがクリアにミキシングされており、物語の文脈がスッと頭に入ってきた」という好意的な評価が8割以上を占めています。特に、坂東玉三郎や尾上菊之助といった女方のメイクの細密さや、衣装の絹擦れの音まで再現された5.1chサラウンド音響に対する称賛が目立ちます。
一方で、「劇場生舞台のような、客席全体が一体となって起こる拍手や大向こう(『成田屋!』などの掛け声)の熱気は味わえない」「映画館なので静かに観なければならず、生のライブ感とは別物」という指摘もあります。つまり、シネマ歌舞伎は「生舞台の代替品」ではなく、「最前列特等席で観る映像芸術作品」として割り切って鑑賞することが高い満足度につながります。