年収1000万円世帯が家計破綻の危機に瀕する最大の引き金は、「住宅ローンの過剰な借入」と「際限のない教育費への課金」です。
金融機関の審査上、世帯年収1000万円であれば7000万〜8000万円規模の融資枠が下りるケースは珍しくありません。しかし、金利上昇リスクを考慮した安全な住宅ローン借入適正額は「年収の5〜6倍(5000万〜6000万円程度)」です。ペアローンを組んで8000万円以上の物件を購入した場合、月々の返済額は管理費や修繕積立金を含めて25万円前後に達し、手取り収入の半分近くを住居費だけで消費することになります。
さらに深刻なのが子育て費用のインフレです。特に首都圏の中学受験率は過去最高水準を更新しており、小学4年生から6年生までの3年間で通塾費用や夏期講習代として子ども1人あたり約250万〜350万円が投じられます。私立中高一貫校へ進学した後は年間100万円前後の学費が固定化し、子どもが2人いればそれだけで年間200万円以上が口座から消えていきます。
「周囲の家庭も私立に通わせているから」「これくらいの学業環境を用意してあげるのが親の責任」という周囲との同調圧力が、家計のキャパシティを超えた過度な教育課金を生み出す温床となっています。