国際分類(2017年改訂国際分類)において、EDSは原因遺伝子や臨床症状に基づき13の病型に細分化されています。その中でも臨床上特に重要視されるのが、患者数が最も多い「過可動型(hEDS)」と、重大な生命危機を伴う「血管型(vEDS)」です。
過可動型(hEDS)は、関節過可動性が全身に顕著に現れ、慢性的な運動器疼痛や自律神経失調症状、強い倦怠感を合併しやすい病型です。現時点で特定単一の原因遺伝子が同定されておらず、診断は臨床基準(ベイトン・スコア等)に基づいて行われます。
一方、3型コラーゲンをコードするCOL3A1遺伝子の変異によって生じる血管型(vEDS)は、中動脈や大動脈の解離・破裂、消化管穿孔、子宮破裂といった重篤な合併症を突発的に引き起こすリスクを孕んでいます。平均寿命や生命予後に関わる重大なイベントを未然に防ぐため、厳格な血圧管理や侵襲的処置の回避など、高度な専門的医療管理が求められます。