傷病手当金がもらえないケースの全貌|知られざる落とし穴と不支給理由

傷病手当金がもらえないケースの全貌|知られざる落とし穴と不支給理由

今注目を集めている 傷病手当金がもらえないケースの全貌|知られざる落とし穴と不支給理由について、主要な情報をご紹介しています。

数ある不支給トラブルの中で、現場で最も悲劇を生んでいるのが「退職日当日の出勤」による継続給付資格の喪失です。健康保険法第104条が定める「退職後の継続給付」を受けるためには、以下の2つの絶対条件を同時に満たさなければなりません。

  • 条件1:被保険者期間が退職日までに「継続して1年以上」あること(任意継続期間や共済組合等の期間通算には一定のルールあり)
  • 条件2:退職日時点で現に傷病手当金の支給を受けているか、受ける要件(待期期間の完成および労務不能状態)を満たしていること

ここで致命的なミスとなるのが、退職日当日に「私物の整理」「同僚や上司への挨拶」「数時間の業務引き継ぎ」のために職場へタイムカードを押して入室してしまう行為です。健康保険の法解釈において、退職日にわずか30分でも労務を提供して給与が発生したり出勤扱いになったりすると、「退職日当日は労務可能であった」とみなされます。その結果、被保険者資格の喪失日(退職日の翌日)において労務不能の継続性が完全に途切れ、退職日翌日以降の最大1年6カ月間に及ぶ全給付を受ける権利が永久に消滅します。

また、会社員歴が通算で長くても、直近の会社での加入期間が「11カ月」など1年に満たない状態で退職し、前職との間に1日でも未加入の空白期間があった場合も「1年未満」と判定されて資格を失います。有給休暇の残日数を退職日直前に消化する場合でも、有給期間中に待期期間(3日間)を完成させ、退職日当日も一切出勤しない状態を維持することが法的な絶対防衛ラインです。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。