すしざんまいを語るうえで絶対に外せないのが「マグロ」への異常なまでのこだわりです。東京・豊洲市場(旧・築地市場)の年始恒例行事である本マグロ初競りにおいて、木村清社長が億単位の最高値を投じて一番マグロを競り落とす姿は、正月の風物詩として広く定着しました。あれは単なるPRパフォーマンスに留まらず、同社が世界規模で構築してきた独自の買い付けネットワークと品質基準を誇示する象徴的なアクションです。
水産関係者の証言によると、同社は地中海や大西洋、オセアニアなど世界中の優良漁場から極上の本マグロ(クロマグロ)を厳選し、船上での急速冷凍処理からチルド輸送に至るまで、独自のコールドチェーンを確立しています。その中でも、最も鮮度回転が速く、消費量の多い本店には、常に選りすぐりのサシが入った部位が集中的に供給される構造となっています。
「赤身の酸味と鉄分、中トロのきめ細やかな脂、大トロの芳醇なとろけ具合」のバランスは、一般的な回転寿司チェーンとは歴然とした差を見せつけます。市場直近という立地条件が生み出す心理的効果だけでなく、実際に圧倒的な物量が回転し続けることで、常に切り立ての酸化していない新鮮なマグロが提供される点こそが、本店が誇る極上マグロの構造的な秘密です。