端末が熱を持ち画面が暗くなった際、ネット上に散見される民間療法を鵜呑みにして端末を修復不能な状態へ追い込んでしまう事例が後を絶ちません。最も警戒すべきは、「発熱したスマホを保冷剤の上に置く」「冷蔵庫や冷凍庫に入れて急速冷却する」という行為です。
高温状態にある密閉構造のスマートフォンを急激に冷やすと、端末内部の空気に含まれる水分が気化から液化へと急激に相転移を起こし、内部基板に結露が発生します。水分が基板上の微細な電子回路をショートさせれば、画面どころか端末のメインボードそのものが全損し、データ復旧すら叶わなくなります。端末が過熱して画面が暗くなった際は、以下の方法で穏やかに熱を逃がすのが鉄則です。
- 厚手のスマホケースを外す:シリコンやレザーケースは断熱材として熱を閉じ込めるため、即座に取り外して背面の放熱面積を広げます。
- 扇風機やエアコンの送風を当てる:冷気を直撃させるのではなく、常温の風を当てることで熱交換効率を安全に高めます。
- 充電ケーブルを即刻抜く:急速充電はバッテリー発熱の最大要因となります。充電しながらの操作(ながら充電)を直ちに停止します。
また、「画面が暗くなるのはディスプレイが寿命を迎えた証拠だから、すぐに画面パネルを交換しなければならない」というのも早計な誤解です。前述の通り、アクセシビリティのホワイトポイント機能が誤作動しているケースや、保護ガラスの縁がセンサーに被っているだけの事例が極めて多いため、ハードウェアを疑う前に物理的な清掃と設定リセットを順に行う手順を徹底してください。