みなみかわのキャリアを語る上で、避けて通れないのが妻・雅代(まさよ)氏の存在です。彼女がとった行動は、これまでの芸能界の常識を根底から覆すものでした。マネージャーでも業界人でもない一般人でありながら、夫を売り出すためにInstagramのダイレクトメッセージ機能(DM)を駆使し、名だたる大物タレントやプロデューサーへ直接アプローチを仕掛けたのです。
その送信先リストには、東野幸治、千原ジュニア、勝俣州和、さらには元テレビ東京の佐久間宣行氏など、番組のキャスティング権を握る重鎮たちがずらりと並んでいました。一歩間違えれば単なる「非常識な営業」「迷惑行為」として業界から干されかねない危険な賭けでしたが、結果としてこれが起死回生の突破口となりました。
成功の要因は、文面の圧倒的な熱量と、夫であるみなみかわの「腐り芸」「毒舌キャラ」というパッケージを客観的に捉えた冷徹な自己分析にありました。大物芸人たちも「頭のおかしい嫁がDMを送ってきた」と面白がり、ラジオやテレビのトークテーマとして取り上げたことで、みなみかわは「奇策を仕掛ける妻を持つ不憫な夫」という唯一無二の文脈を手に入れたのです。現在、彼女は個人事務所「合同会社ナンベイ」の代表社員社長を務め、名実ともに夫のキャリアを操縦しています。