では、実際におしとやかと評される女性にはどのような共通点があるのか。過去の婚活調査や企業の採用面接データ、SNS上の自己申告を総合すると、以下の7項目が頻出する。
第一に声のトーンが安定していること。声量が極端に小さすぎず大きすぎず、語尾まで明瞭に発音する傾向がある。第二に姿勢と所作が美しい。背筋が自然に伸び、物の受け渡しや椅子の座り方に無駄がない。第三に聞き役に回るのが苦にならない。会話の主導権をあえて譲ることで相手の本音を引き出すスキルが高い。第四に感情の起伏を表に出しすぎない。喜怒哀楽がゼロなのではなく、場に応じた強度で表現する。第五に清潔感のある装いを好む。派手さより素材やシルエットを重視する。第六に言葉遣いが丁寧。相手の立場や場の空気を読んだ語彙選択ができる。第七に自己開示のスピードが適切。初対面で距離を詰めすぎず、信頼関係の段階に応じて心を開く。
こうした特徴は生まれつきの気質というより、生育環境や経験を通じて後天的に獲得される社会スキルであるケースが多い。実際、おしとやか診断を実施したある民間調査では、回答者の約68%が「意識して身につけた」と答えており、「自然とそうなった」と答えたのは32%にとどまった。つまりおしとやかさは、努力と学習によって再現可能な行動様式だと言える。