では、実際に九州電気保安協会の定期調査を受けた世帯はどのような体験をしているのでしょうか。SNSや地域コミュニティに寄せられた実際の利用者の声を調査すると、訪問直前の警戒感と点検後の納得感の間に大きなギャップが存在することが分かります。
「事前のチラシを見落としていたため、男性が突然訪ねてきて驚いたが、胸元の写真入り調査員証を見せて丁寧に説明してくれた」「家の中に上がられるのが嫌だったが、屋外のメーター測定だけで済むと聞いて安心した」「分電盤の点検時に『エアコン用ブレーカーの接続部が緩みかけています』と無償で増し締めしてくれ、火災予防になった」といった、調査員の熟練した技術と誠実な対応を評価する声が多数を占めています。
一方で、一部からは「事前の案内日時に幅がありすぎて在宅しづらい」「インターホンを鳴らすタイミングが平日昼間多く、居留守を使ってしまった」という運用面での不満も散見されます。協会の調査員は1日に数十軒のエリア巡回を行うため、分刻みの正確な到着指定が難しいのが現状です。ただし、不在時にはポストに「ご不在連絡票」が投函され、記載された専用ダイヤルや二次元バーコードから都合の良い日時に再訪問を依頼できるシステムが整えられています。
実際の定期点検で行われる2つの作業
調査員が現地で行う作業は、主に以下の2種類に分かれています。
- 屋外測定(引込口・電力量計まわり):屋外の電気メーター付近で漏電測定器を使い、敷地全体の電路に漏電が発生していないかを非接触で計測します。この作業のみであれば、家人が留守であっても敷地外・メーター周辺から数分で完了します。
- 屋内調査(分電盤・ブレーカー):家人の許可を得て玄関や脱衣所などにある分電盤を目視確認します。ブレーカーの破損、埃の堆積、ネジの緩み、アース線の接続状態などをチェックし、所要時間は通常5分〜10分程度です。
点検完了後にはその場で「電気定期調査結果通知書」が手渡され、測定数値と判定結果が明記されます。異常がなければそのまま終了となり、仮に漏電などの不適合が見つかった場合でも、協会がその場で高額修理を受注することはなく、契約している電気工事店や管理会社へ相談するよう促す案内が行われます。