物語最大の謎の一つが、「なぜサテラはスバルをこれほど深く愛しているのか」という点です。スバル自身にはサテラと過ごした明確な記憶が存在しないにもかかわらず、サテラは彼に対して命すら投げ出せる純愛を捧げています。
魔女の茶会でサテラがスバルに語りかけた言葉には、その理由の根幹が示されています。「あなたが私に光をくれた」「暗闇の中で一人震える私の手を引いてくれた」「外の世界の温もりを教えてくれた」――これらの台詞は、かつて2人が確実に深い絆を結んでいた事実を物語っています。
考察界隈で最も有力視されているのが、400年前に存在した賢者フリューゲルとナツキ・スバルの同一人物説です。大樹に地球の日本語で落書きを残していたフリューゲル、星の名前に由来する命名法則、そして監視塔の番人シャウラがスバルを「お師様」と呼んで疑わなかった事実など、外堀を埋める証拠は無数に存在します。過去のフリューゲル=スバルがサテラを救った経験が、現在の彼女の行動原理となっている可能性は極めて高いといえます。
そしてサテラが抱く最大の目的は、スバルを過酷な運命から守ること、そして最終的に「いつか必ず、私を殺しに来て」という自らの魂の解放(救済)をスバルに託すことにあります。