従来、きゅうりの浅漬けや和え物といえば「薄切りにして塩もみし、水分を絞る」という工程が常識とされてきました。しかし、スピードおつまみとして楽しむ場合、塩もみはきゅうりの瑞々しい細胞を脱水させすぎてしまい、パリッとした快感のある食感を奪う原因にもなります。
そこで活用したいのが、包丁を使わずに物理的な衝撃を与えるきゅうり 味染み込ませる 裏技です。
1. 麺棒やすりこぎで「叩いて不規則に割る」
きゅうりをポリ袋に入れ、麺棒や包丁の背、すりこぎ等で全体を軽く叩きます。包丁で滑らかに切断すると断面の細胞膜が綺麗に閉じたままになりますが、叩き割ることで断面が不規則で粗い凹凸になり、表面積が約2倍以上に拡大します。これにより、浸透圧の作用で短時間のうちに調味料が内部の導管へと急速に吸い込まれていきます。
2. 手でひと口大にちぎって種の部分を露出させる
叩いた後は、手で繊維に沿って一口大にちぎります。中心部の柔らかい種の周りは水分と調味料が最も馴染みやすい部位であるため、ここを露出させることが「5分で芯まで味を行き渡らせる」決定的なテクニックです。
3. ポリ袋内で調味料と空気を遮断して揉み込む
調味料を加えたら、袋の上から10〜20秒ほど優しく揉み込み、袋の中の空気をしっかりと抜いて密閉状態(簡易的な真空状態)を作ります。大気圧の差を利用することで、わずか数分の静置でも数時間漬け込んだかのような均一な味馴染みが実現します。