育成年代のチームビルディングを心理学およびスポーツ社会学の視点から分析すると、新人戦の時期はタックマンモデルにおける「ストーミング(混乱期)」に該当します。絶対的な支柱だった3年生が抜け、序列がリセットされた環境下では、選手間で役割の不一致や心理的摩擦が必然的に発生します。
この摩擦を乗り越えて春・夏に飛躍するチームと、内部分裂して失速するチームの間には、明確な分水嶺が存在します。
今大会で決勝を争った神村学園と鹿児島城西、そして上位に食い込んだ出水中央や鹿児島実業には、ミスを恐れずに自己主張をぶつけ合い、ピッチ上で迅速に修正を図る「心理的安全性」の土台が確認できました。リーダーシップが一部のキャプテンだけに偏らず、ピッチ内の複数人が声を出して陣形を統率できているチームこそが、年間を通じて安定した勝率を叩き出す条件となります。