障害年金受給者は確定申告が必要?非課税の落とし穴と還付金の真実

障害年金受給者は確定申告が必要?非課税の落とし穴と還付金の真実

障害年金受給者は確定申告が必要?非課税の落とし穴と還付金の真実についての最新情報をご紹介します。

まず核心的な疑問から白黒をつけましょう。障害基礎年金・障害厚生年金は、国民年金法第25条および厚生年金保険法第41条第2項の規定により、受給額の多寡にかかわらず全額非課税と定められています。したがって、「障害年金しか収入がない」という方に関しては、国税庁に対して確定申告を行う法律上の義務は一切ありません。年金機構から老齢年金受給者のもとに届く「公的年金等の源泉徴収票」が、障害年金受給者の自宅には送られてこないのも、課税対象となる所得が1円も発生していない公的な証拠です。

しかし、取材現場で税理士や社会保険労務士が口を揃えて警告するのは、「申告の義務がないこと」と「申告しなくてよい(損をしない)こと」は根本的に別問題だという冷徹な事実です。

仮に、障害年金を受給しながら会社やアルバイト先で働き、毎月の給与明細から「所得税」が源泉徴収(天引き)されている場合を考えてみてください。年末調整で適切な控除を処理しきれていなかったり、年間10万円(または総所得金額等の5%)を超える多額の医療費を自己負担していたりする場合、自ら「還付申告」を行わなければ、国に払いすぎた税金は1円も戻ってきません。税務署は「税金を取りすぎているので返します」とは絶対に能動的に案内してくれないのです。

つまり、「非課税だから確定申告は不要」という思い込みこそが、正当な権利である還付金を国へ寄付してしまう最大の罠となっています。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。