不凍水栓柱が氷点下の環境でも凍らない理由は、独自の「不凍給水栓構造」にあります。外見は一般的な庭の水道柱と似ていますが、地中深くから最上部まで特殊なバルブ機構が貫通しています。
一般的な構造では、本体頭部に「水抜きハンドル(切替レバー)」が備わっており、これが地中の弁(ドレンピストン)と連結棒で繋がっています。水抜き操作を行うと、地中の給水管からの水流を遮断すると同時に、ピストン下部にある排水口(ドレン穴)が開放されます。
このとき、地上部の蛇口を開けて空気を取り込むことで、大気圧によって柱の内部に残っていた水が下部のドレン穴から地中の砕石層へと一気に流れ落ちます。つまり、「凍る可能性のある地上付近のパイプ内を完全に空洞にする」ことこそが、不凍水栓柱の仕組みの核心です。
地中深くは外気温の影響を受けにくく、真冬でも地温がプラスに保たれます。この地熱の境界線を「凍結深度」と呼び、自治体ごとに30cm〜100cm以上の厳格な基準が定められています。不凍水栓柱の埋設深さは、必ずこの地域の凍結深度より深い位置に弁が位置するよう設計・施工されています。